【徹底駆除】寄生虫や衛生害虫<ねずみ,ゴキブリ,ハエ等>がもたらす危険性
寄生虫と衛生害虫がもたらす危険性と駆除方法について
1)寄生虫
寄生虫(きせいちゅう)とは主に生物に寄生し、寄生された生物から栄養素などを頂戴しながら共に成長する生き物です。主に食べ物から寄生し、人体に影響を及ぼす寄生虫についてまとめます。
1-1)野菜類から感染する寄生虫
回虫と呼ばれる寄生虫が代表的。野菜類に寄生しており、それを人が食べることによって寄生します。
人間の小腸に寄生し卵を産み人の体の中を循環しますが、最終的に成虫となり小腸に住み着くことになる。胆道系(たんどうけい)にも障害を起こす。
野菜についた回虫の卵は、水道水で振り洗いしただけで70%ほど落ちます。中性洗剤で振り洗いしてようやく90%取れ、更にそれをもう一度水道水で洗うと95%取れると言う実験結果があります。この卵は70℃1分間で死滅するので、熱湯消毒が効果的。
1-2)魚介類から感染する寄生虫
アニサキスと呼ばれる寄生虫による被害が多い。この寄生虫はオキアミ類に寄生しており、それを餌とする魚類、イカ類によく寄生しています。
熱に弱く加熱処理により死滅、また少しでも体に傷がつくと著しく機能が低下します。しかしながら、日本は生魚を食べる文化がありますので、未だに被害がなくなりません。
この寄生虫は、魚を食べることによって人の胃の中に入りますが、人には寄生できないので、出よう出ようと胃を突き破ろうと暴れます。それが原因で胃痛(激痛)などの症状が出る。
通常1週間以内には力尽きますが、場合によっては胃を突き破り身体中を巡回します。また2度目以降は体に抗体ができており、拒絶反応により起こるアナフィラキシーショック(ショック症状)により危険です。
他にも“ます”などに寄生する広節裂頭条虫や、タナゴ、ウグイ、鯉、ふななどに寄生する肝吸虫及びサワガニやモズクガニに寄生する肺吸虫などがある。
1-3)肉類から感染する寄生虫
主に肉類の生食が原因。代表的な寄生虫として、牛肉に寄生する無鉤条虫、豚肉に寄生する有鉤条虫、トキソプラズマなどがある。しかし“と畜検査”によって排除されているので市場には流通していません。
2)衛生害虫
衛生害虫には、感染症を媒介するもの及び不快感をもたらす昆虫類とダニ類などのこと。主にハエや蚊、ゴキブリ、ノミ、シラミ、ダニなど。またネズミは病原体を保有しており、衛生上問題になるものの1つ。“そ族(ねずみ)駆除”は衛生行政のうちでも大きな役割を占めています。
2-1)ねずみ、昆虫と感染症
a)ネズミが媒介する感染症
インドなどでは、ネズミがペスト菌を持っており、そのネズミがペストで死ぬと、ノミなどに感染したのちに人の血を吸い人間に感染。現在船舶または航空機を介して国内に侵入することを防止しているため、日本では常在していない。
日本でも起きる感染症は、ネズミに噛まれた傷から起こるそ咬症や、ネズミに常在するサルモネラ菌が、大便や尿から飲食物について口から入りサルモネラ中毒を引き起こす。
b)ハエが媒介する感染症
ハエは腸チフス、赤痢などの消化器官系の感染症を媒介します。その他結核やジフテリア、寄生虫病を広め、また急性肺白随炎(小児まひ)も媒介する。
c)蚊が媒介する感染症
マラリア、フィラリア症、デング熱、日本脳炎、黄熱病など。蚊の種類によって感染症にも違いがある。
d)のみが媒介する感染症
ペスト、回帰熱などを感染。
e)シラミが媒介する感染症
発しんチフス、回帰熱など。
f)ゴキブリが媒介する感染症
3)ネズミの駆除
ネズミの駆除で一番大事なことは、ネズミに食物と住む場所を与えないこと。食品の残り物は、ネズミの入らない容器や戸棚にしまっておく。またネズミの隠れ家になりそうな場所については常に清掃を行い、また下水管などの出入り口にネズミ止めを置き侵入防止を図る。
ネズミを駆除する方法は、“捕そ器”などによる仕掛けや、毒エサなどが主流。場合によっては超音波による防除などもある。
4)ハエの駆除
ハエの駆除にはハエを発生させない方法、幼虫を殺す方法、成虫を殺す方法、冬を越すハエを殺す方法の4つがありますが、1番大事なのはハエを発生させないこと。
4-1)ハエを発生させない
ハエを発生させないためにハエの発生する場所がごみ捨て場、廃棄物周辺と決まっているので、これらの場所を清潔にし、ごみなどの処理を完全に行うことが大切です。ごみを捨てず放置している、ごみ捨て場に食材などの残渣がある場合は清掃を徹底すること。
4-2)幼虫とさなぎの駆除
うじ(ハエの幼虫)は2〜3日すると地中に潜ってさなぎになり、5〜7日で成虫になるので、早期発見後駆除を心がける。
4-3)成虫の駆除
ハエ取り紙やハエ取り器など、市販のもので駆除を行うか、各種殺虫剤を噴射し駆除を行う。
5)蚊の駆除
蚊を駆除するには、蚊を発生させない方法、幼虫を殺す方法、成虫を殺す方法、冬を越す蚊を殺す方法の4つありますが、前者2つの方法に重点的に行うのが効果的。
5-1)蚊を発生させない
ボウフラ(蚊の幼虫)の発生するところは水の溜まっている場所に限られるので、溜り水を徹底的になくしていくと発生しない。詰まって排水できなくなった溝などは清掃をして流れをよくし、空き瓶、空き缶など、わずかな水たまりでも発生するので片付ける。冬の間は薬剤に対する抵抗力が強いので、年を越して春ごろから殺虫剤などは効果的です。
6)ノミ、シラミの駆除
ノミは畳の下、床下、動物の巣やゴミ溜まりに卵を産むので、できる限りこれらの場所を清潔に保つことが重要。また殺虫剤などをこの場所に噴射するのも効果的です。
シラミには衣服、頭髪、などの場所により沸く種類が違います。個人個人で全身、衣類を清潔に保つことが効果的。
7)ゴキブリの駆除
油虫とも言われ、駆除方法は毒エサや粘着トラップに夜定期的な駆除と殺虫剤などがある。近年では耐性ゴキブリなどと、市販の薬剤に耐性を持った種類まで出てきており、非常に駆除が難しい。
ゴキブリは力尽きる寸前に卵を産むため、1度殺虫剤(バルサン)を炊き、卵が孵化する2週間後にもう1度行うと効果があります。
また専門の業者に頼むと費用はかかりますが(規模によって値段がちがう)確実に殲滅してくれます。
〜まとめ〜
このように害虫指定されている“そ族”や昆虫などは、人体に被害を及ぼす菌やウイルスを媒介します。上記の通り駆除を行う際、重要な事が4つあります。
①広範囲に渡って一斉に行う。
②目的の動物の生態、習性に応じて駆除する
③発生源を除く事。
④駆除はなるべく発生初期に行う。
以上この4つに重点を置き行う事が大切。